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ill title 水死した娘のバラード/Ballade vom ertrunkenen Madchen

ひとり川へと身を投げた娘の末路を教えてあげよう
彼女の頭はまるで花瓶のように割れ
水面には無数の赤い赤い薔薇が咲き乱れて
そして誰にも看取られぬまま流されていった

今や彼女に寄り添うのは藻屑やバクテリアだけ
水を吸いずんぐりと浮腫んだ足元から沈んで行く
いつしか無数の魚の群れに取り囲まれて
ふやけた皮膚ごと絡まる川藻を食い千切られ

やがて静寂が訪れ彼女が水底(みなそこ)へと辿り着く頃には
夜の輪郭を照らし出す月明かりも届かないだろう
水面はまた何事もなかったかのようにせせらぎ
そうしてひとりの新入りが暗く汚いヘドロのモルグへ

今や彼女見る影もなく朽ち果ててしまい
そのあまりの醜さに神からも見放され 忘れ去られて
ただ ただ 何もかもが 緩やかに崩れ出し
腐った肉が髪がずるり 落ちた

水死した娘のバラード/Ballade vom ertrunkenen Madchen
作曲:Kurt Weill(クルト・ヴァイル)
作詞:Bertolt Brecht(ベルトルト・ブレヒト)
訳詞:蜂鳥あみ太=4号

 

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